インターネット社会の元からの住民は,インターネットで育ち,技術的に鍛えられ,いろいろな取決めを理解していました。ところが,今日,インターネット社会の新参者は,その文化に慣れておらず,手軽に恩恵に浴することができるため,取決めについて知る必要を感じていません。これらの新しいユーザをできるだけ早く正しいネットワーク文化に導き入れるために,「標準勧告文書RFC 1855」(RFC: Request For Comments)という形で,ネットワークユーザの遵守すべきマナーが公開されています(Hambridge, 1995)。一般にこの勧告文書は「ネチケットガイドライン」の名前で知られていますが,「ネチケット」(netiquette)とはネットワーク・エチケット(network etiquette)から作られた造語です。
RFC 1855は東金女子高等学校(現千葉学芸高等学校)の高橋邦夫氏により翻訳されており,その全文は
http://www.cgh.ed.jp/netiquette/rfc1855j.html#4_0
で見ることができます。また,
http://www.cgh.ed.jp/netiquette/
にもネチケットに関するさまざまな情報が載っており,参考になります。
以下では,電子メールについて,利用者のガイドラインを述べます。ただし,適当に取捨選択され,再構成されています。この他にも,管理者のガイドラインやWWW, ftp, telnetなどのガイドラインがありますが,それらについては,上記の全文を参照してください。
(1) 電子メールを発信するときの注意
・メールによる交流は,お互いの顔が見えないためトラブルも起こりやすい。コンピュータの向こうには人がいることを意識しながら交流を図ること。
・文章は正確な表現に心がけ,誤解が生じることがないように気をつけること。
・本文やタイトルは簡潔にわかりやすく表現すること。
・本文は相手が読みやすいように記述すること(1行の文字数は全角で38文字程度)。
・誹謗,中傷など相手の人権を侵害することがないようにすること。
・嘘やデマを発信しないこと。
・必ず署名を入れること。
・必ずテキスト形式で送信し,半角カタカナは使用しないこと。
・他人の個人情報を,本人の許可なく発信しないこと。
(2) 電子メールを受信するときの注意
・出所不明の不審なメールは開かないこと。特に添付ファイルには,コンピュータウィルスを含まれている場合もある。
(3) 迷惑メールの防止
・データ量が1 MBを越えるようなファイルなどを添付したメールを送信しないこと。
・特定の相手に大量のメールを送信しないこと。
・チェーンメールを発信しないこと。また,そうなる可能性のあるメールも同様。
・チェーンメールを受信した場合は,転送せず破棄すること。
(4) セキュリティ,トラブルの防止等
・メールは覗かれる可能性があることを認識し,覗かれては困る内容のメールのやり取りは行わないこと。
・メールでの物品の売買や交換などは慎重に行うこと。特に金銭に関する行為は,後で多額の請求が来るなどのトラブルを招くことがある。
・メールアカウントの不正使用をしないこと。例えば,1つのメールアカウントを複数の人で使わない。他人のメールアカウントを使わない。
・パスワードの管理に気をつけること。例えば,パスワードの漏洩を防ぐ。定期的にパスワードを変える。
・定期的に新着メールのチェックをすること。
・間違いメールが届いた場合,相手を責めず,そのことを連絡すること。
(5) メーリングリストや電子会議への参加
・メーリングリストや電子会議に参加するときは,そのグループの案内をよく読み,運営方針や特徴を理解した上で参加すること。
・個人宛のメールをメーリングリストに投稿しないこと。
参考文献
Hambridge, S., Netiquette Guidelines, RFC 1855, 1995.