系列 専門科目II        

開設科目名 信頼性工学 単位数 2 単位 担当教官 村上ひとみ
開設期 4年生 後期 開設時限 授業区分 講義
対象学生 備考
授業の概要
通信、経済、福祉、医療、ライフライン関連などの情報システムは、市民生活や企業活動にとって不可欠で重要なサービスを提供しており、高い信頼性が要求される。一方、ユーザーは高信頼度で安全なハードウェア・ソフトウェアの製品を求めている。本科目では、信頼性の考え方と基礎理論を学び、安全で安心な情報システムの設計・管理に役立つ知識を身につける。また、情報技術者としてシステムの障害やトラブルに備え、緊急時に適切な対応策をとれるよう、リスクマネジメントと危機管理について理解を深める。【JABEE必修科目】

授業の一般目標
・信頼度、不信頼度、故障率など、信頼性の基礎数理を学ぶ。
・故障の防止、保全と管理、アベイラビリティを高める管理手法と安全性の概念について学ぶ。
・事故や故障を事前に予測し低減するリスク・マネジメントと、緊急時に適切な対応策をとる危機管理手法の基本を学び、システムの安全性を担保する方策の意義と方法について、理解を深める。

本科目は、知能情報システム工学科の学習・教育目標のうち、以下の項目に該当する:(D) 情報プロセスをソフトウェアとハードウェアの融合体として実現し運用するための理論・設計・評価に関するより深い知識とその応用能力を養う.

授業の到達目標
  知識・理解の観点:
確率分布で表される信頼度関数、故障確率密度関数、故障率等の関係式を説明できる。
保全性・アベイラビリティ等の基本知識を身近な問題に適用できる。
システム信頼性の予測と配分、故障モード解析・故障の木解析の意味と手法を理解している。
情報システム設計や安全管理におけるリスク・マネジメントや危機管理の役割と手法を説明できる。
  思考・判断の観点:
情報システムやライフラインシステムの信頼性を高める方法、福祉や医療サービスの安全管理や事故防止等に関する時事問題に対して、自分の意見や考えを文章にまとめ表現できる。
  関心・意欲の観点:
信頼性、リスクマネジメントや安全性に関する課題や時事問題について、自ら積極的に図書や文献を検索し、得られた知識を適切に取捨選択して要約し、それに対する自らの意見や提案をわかりやすい文章にまとめ、しっかりしたレポートを作成できる。プレゼン資料を作成し、グループ討議や発表に参加する。

授業計画【概要・授業の目標(予定)】
信頼性の基礎数理の基礎となる確率分布と信頼度関数、故障率、寿命。
信頼度関数と各種の確率分布について。
システムの信頼性と直列モデル、並列モデル、冗長性。
保全性とアベイラビリティを高める維持管理の役割。
故障モード解析、故障の木解析による安全性の確保。
安全性を目指す情報技術者のリスク・マネジメントと危機管理。
各週 項目 内容 授業外指示 授業記録
<第1週> 信頼性序論 信頼性の必要性と歴史。    
<第2週> 信頼性序論 信頼度・不信頼度・故障確率密度の定義と尺度。    
<第3週> 信頼性の基礎数理(確率変数、確率分布) 確率変数と確率分布、信頼度関数と故障率のパターン。    
<第4週> 確率分布と信頼性 二項分布、ポアソン分布、ワイブル分布。    
<第5週> 事前情報とベイズの定理 ベイズの定理と事前確率、事後確率。    
<第6週> システムの信頼性設計 直列、並列、条件付確率。信頼度の予測と配分。    
<第7週> 修理系のシステム管理 保全性とアベイラビリティ    
<第8週> 中間試験 第1週〜7週まで。    
<第9週> 故障の予測と原因解明 故障モード解析と故障の木解析。    
<第10週> 情報システムの安全性(1) 障害事例と事前の安全対策、PDCA    
<第11週> 情報システムの安全性(2) 障害事例と緊急時の安全性を確保する危機管理。    
<第12週> リスクマネジメント 障害の事例と緊急時ハザード、リスクの概念と推定、軽減手法、受容・転嫁・回避・軽減など    
<第13週> 人間工学 システムの信頼性と人間の安全性確保    
<第14週> 故障や事故の時事問題 グループ発表と討議    
<第15週> 期末試験 第9週〜14週まで。    
成績評価方法(総合)
中間試験40%、期末試験40%、授業外レポート20%により評価する。
成績評価方法(観点別)
知識・理解 思考・判断 関心・意欲 態度 技能・表現 その他 評価割合(%) JABEE収集資料
定期試験(中間・期末試験)       80%
小テスト・授業内レポート             評価に加えず  
宿題・授業外レポート         20%  
授業態度・授業への参加度             評価に加えず  
受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品         評価に加えず  
演習             評価に加えず  
出席             評価に加えず  
その他             評価に加えず  
合計             100% 80%
関連科目 システム設計、情報倫理、応用統計学
教科書
参考書 システム信頼性工学,室津義定・他,共立出版,1996年
参考書備考:資料・信頼性用語・演習問題等のプリント配布
授業説明のURL http://133.62.159.2/~hitomi/
メッセージ 皆さんが就職して担当するソフトウェアや情報システムの開発・保全には、信頼できるサービスの提供が大いに期待されています。この機会に事故や故障を予測し防止する信頼性や安全性の考え方を理解しましょう。
キーワード 故障と保全、維持管理計画、製品やシステムのライフサイクル、安全性、情報システムの信頼性、リスクマネジメント